不妊治療の保険適応化が始まってから2ヶ月が経ちました。
現在、妊活中の患者様からサプリメントなどの質問がありその中でも『葉酸はいつから飲んだ方が良いですか?』などの質問があります。
以前に比べて妊娠前の妊活中から葉酸を摂取している方が増えていると感じています。
そこで今回は、妊娠を望むすべての方から妊娠中の方までに必要な栄養素である『葉酸』についてお話させていただきます。
葉酸とは
ビタミンB群の一種で、赤血球の形成を助ける働きや、胎児の正常な発育をサポートや、早期胎盤剥離などの予防があり妊活中・妊娠中の女性には大切な栄養素となっております。
妊娠初期の数週間は胎児の神経管が形成される大切な時期です。
神経管は脳や脊髄といった「中枢神経系」の重要な器官で、この神経管の形成に葉酸が関係するとされています。
葉酸を摂取することで無脳症や二分脊椎などの神経管閉鎖障害のリスクを低くなるとされています。
また、最近の報告では、葉酸を摂取することで卵巣予備能が改善することや、卵子や胚の質を改善・精子の奇形や染色体異常が20~30%低くなったという報告があります。
これらの事から、妊娠前から妊娠初期に葉酸をしっかりと摂ることで赤ちゃんの先天異常(神経管閉鎖障害)の予防などにつながる為、厚生労働省は妊娠の1ヶ月前から妊娠3ヶ月まで1日に400μgの葉酸を摂取することを推奨しています。
葉酸は食事のみで摂取するのは難しく、不足しやすい栄養素です。
また、葉酸だけではなくビタミンD やビタミンC、鉄などのビタミン・ミネラルが不足しやすいのでサプリメントなどによる付加的な摂取が必要です。