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初めまして、生殖医療 培養部の熊王です。
今回は男性不妊の検査として、代表的な検査『精液検査』についてお話します。
不妊症の約半数は男性側の原因によるものです。そのため、不妊症の原因が男性側にあるか調べるため精子について検査を行う必要があります。
精子の検査には、精子の数・形態・運動性について行う一般的な精液検査と、精子の機能性・染色体・遺伝子などを調べる特殊な検査があります。精液検査をしないで不妊治療をすすめ精子に異常があった場合、女性のみ治療を行っても治療成果が出ないことがあります。
ですので、精液検査は大切な検査の一つです。
精液の異常には主に次の事が分かります。
・精液中に精子がいない場合 → 無精子症
・精子の数が少ない場合 → 乏精子症
・運動精子の割合が低い場合 → 精子無力症
・形の悪い精子の割合が高い場合 → 精子奇形症
・その他
精液検査の結果はその日、その日で実は結果が違います。
健康状態やストレス・飲酒・疲労などによって大きく変動します。
下のグラフは精子の数を日ごとに記録したものです。日によってグラフが大きく変動していることが分かります。
ですので、精液検査は1回だけではなく、日を変えて何回か検査を行っていくことを推奨します。
出典:WHO 精液ラボマニュアル 1992年
精液検査の実施方法は以下の流れとなります。
- 事前に当院で専用の容器とラベルシールをお渡しします。
- 容器にマスタベーションにて精液を採取します。
注:採取の際、コンドームは使用しないでください。(コンドームの内側に殺精子剤が
塗られている場合があり検査に影響します。)
- 採取後、ラベルシールに禁欲期間(射精しない期間)と採取時刻を記載し提出してください。
禁欲期間:2~3日程度が理想的です。(理由は後日、精子についてお話します。)
- 提出後、培養士が検査いたします。
当院では、精液検査だけの受診も可能です。
土日も診療対応し、安心してお受けいただけますので、お気軽にお問い合わせください。
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投稿者/ Contributor
- 浦野晴美・理爺長
-
育良クリニック創設者。
どうでもいいことを「理爺長のつぶやき」でつぶやいたり産科医としてのコメントをのせます。 - 院長
- とらママ
-
育良クリニックマネージャー。
2011年1月、第一子「とらさん」
2012年6月、第二子「りゅうちゃん」
2014年2月、第三子「うまくん」
2016年4月、第四子「おさる」
2020年10月、第五子・初女子「じら」
(すべて愛称)
を当院で出産。
妊娠・出産・育児の奮闘記を綴ること多し。 - 医療スタッフ
-
医療スタッフ
開院当初からの超ベテラン。
医療的な質問に回答したり、日々のできごとを綴ります。 - 育良事務局
- コンシェルジュスタッフがイベントやお知らせを随時配信します。