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9月⑥「母子にとってベストだと思えるような出産」

育良クリニックの皆様、特に今回娘を取り上げてくださった助産師の片山さん、石井先生、

大変お世話になりました。ありがとうございました。


私は子どもを授かる前から、授かったら育良クリニックで!と決めていました。

自然分娩と家族でお産、という理念に惹かれ、水中分娩を希望し、夫も泊まれる和室を予約しました。

バースプランには「母子にとってベストだと思えるような出産」と書きました。


結論から言うと、今回それが叶ったと思っています。ただ、イメージしていたお産とはかけ離れたものになりました。


ハプニングは予定日の10日前にコロナにかかったことから始まりました。

もし陣痛/破水がくれば陽性患者として専門病院にて帝王切開&2週間の母子隔離になることがわかり、

お腹の子に8月まで待ってもらうよう毎日お願いをしました。

幸い、何も起きずに隔離解除日の0時を回ったときには、夫と抱き合って喜びました。

それくらい、育良クリニックで産みたい!という思いが強かったです。

隔離の10日間は精神的にかなり追い込まれ、寝たきりで体力はなくなり、何かの修行のようでした。


隔離解除日の半月以上ぶりの検診で、お腹の張りとともに赤ちゃんの心拍が下がることがわかり、

テストのため促進剤を入れました。結果は問題なく一度帰宅になりましたが、

その夜、不規則な陣痛が起こり始め入院になりました。

その陣痛が明け方には遠のいたため、私と赤ちゃんの体力を考えて促進剤を使うことにしたのですが、

量を足していくうちに想像を絶する痛みに襲われました。

痛みは強くなっていくのに入院当初の子宮口6cmが変化しないことに違和感をもったのと、

痛みで呼吸がままならなくなったため、急遽麻酔を入れてもらうことにしました。


水中出産を望んでいた私にとってその選択は想像もしていなかったことですが、

この時はそのままあの痛みに耐えつづける気力も体力もありませんでした。

実際、麻酔が入ったことで私の呼吸が戻り、赤ちゃんの心拍も戻りました。


その後、へその緒が首に巻きついていることが分かり、急遽吸引分娩になったのですが、

最後は麻酔のお陰でリラックスしてお産と向き合えました。

分娩後は貧血だった私の出血多量というオマケつきになりましたが、

とにかく赤ちゃんが無事に出てきてくれて感謝しています。


一連の流れは、イメージしていたものとは程遠いものでした。

ただ、母子ふたりの状況を考えると、これがベストだった、と振り返っています。

麻酔を入れるという選択肢が育良クリニックにあったこと、また私の希望通りに迅速に動いてくださった

スタッフの皆さんに感謝の気もちで一杯です。


産後のサポートも最高でした。噂どおり、お食事がとても美味しかったです!

そして入院中は多くの助産師さんにお会いしましたが、どの方もコールすればすぐに飛んできてくださいました。

赤ちゃんの基本的なお世話や母乳育児の基本も退院前に丁寧に教えてくださいました。

夫と共に学べたことは、退院後の生活を軌道に乗せるためにとても重要だったと思います。


今回、お産は最後まで何が起こるか分からないということを学びました。

また、自分の身体の声を聴くことの大切さ、赤ちゃんに立派な意思があることも学びました。


家族3人での生活が始まり、初めてのことで試行錯誤しながらも幸せいっぱいの一瞬一瞬を噛みしめています。

入院中の指導のお陰で余裕をもって育児ができている気がします。

娘はとてもとても可愛くて、この後どんなふうに成長していくのか楽しみです。

また子どもを授かれたら、、ぜひ育良クリニックにお世話になりたいです。

そのときにはコロナが収束していますように...


2022.9月1日


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