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9月③「思い出」

育良クリニックでの出産は、今回で2回目となりました。

ちょうど2年前、1人目の出産を終え、その出産直後に、

「また、絶対にここで2人目を出産したい!!」そう強く思った事を、今でも鮮明に覚えています。

それは、育良クリニックの皆様のお陰で、安心出来る妊婦生活を送る事が出来て楽しく幸せな出産となったからだと思っています。

そして、今回も当然そうなるものと思っていました。

しかし24週の妊婦健診で、切迫早産の診断を受け、その場で入院となってしまいました。

そして3日後にはNICUのある日赤へと搬送されました。

コロナ禍という事もあり、日赤では、いっさい面会NGの為、突然、家族とも、当然上の子とも会えなくなり、

その瞬間から孤独や不安、そして点滴の強い副作用に苦しむ、ゴールの見えない辛い妊婦生活が始まりました。

トイレと洗面だけしか動く事の許されない日々。

次第に、お腹の赤ちゃんを楽しみに思う自分はいなくなり、今の苦しみから逃げたい....それしか考えられなくなっていました。

ただ、そんな中で唯一、毎日思い出す事が、1人目の出産の時の育良での思い出。

今回『36週になったら帰っておいで』と搬送の際に声をかけて下さった育良の皆様の優しい声、優しいお顔でした。

日に日に私は"36週0日、育良に戻ってまた絶対に楽しいお産にしたい!!"その思いがどんどん強くなり、

それだけを目標にするようになっていきました。

1人でベッドの上で数カ月も過ごし、苦しみ、そして日に日に大きくなるお腹を家族に見てもらう事すら出来ずに、

1人で出産をし、ようやく帰宅して家族と再会...。

そんな辛い妊婦生活には絶対にしたくない。

せめて、最後だけでも笑顔で過ごし、笑顔でお腹の赤ちゃんを迎えたい。

それだけでした。(赤ちゃんの事よりも自分の事になってしまっていた事...。反省です。)

6月24日。36週0日です。

ついにその日を迎える事が出来たのは、78日目でした。

ずっと会えなかった主人と共に、育良の先生方や助産師の皆さん、その他、沢山の方々のお顔が次々と私の目に飛び込んできて...。

夢のようでした。

気づけばその時には前日までの記憶すら遠い日のように感じるほどにうすれていました。

やっと、赤ちゃんに会う事が楽しみに思えるようになり、赤ちゃんは元気かな?どんなお顔してるかな?など

お腹の赤ちゃんの事で頭がいっぱいになり、ワクワクしている自分がいました。

そして数日後...。

最高に幸せな出産をする事が出来ました。

今回辛かった78時間は、私が2人の母親にある為に必要な試練だったのだと思っています。

人の命、妊娠、出産・・・どれも当たり前のものではなく、奇跡の連続なのだと気づく事も出来ました。

ただ、その試練は想像を遥かに超えるほど辛かったのですが、それを乗り越える事が出来たのは、

1人目の出産の際に素晴らしい思い出を作って下さった育良の皆様のお陰です。

それがなければ、乗り越えられなかったかもしれません...。

育良の皆様は、いつでも心に寄り添って下さり、安心感を与えて下さいます。

今回の出産は、主人が仕事で間に合わなかったのですが、皆様がいて下さる事で、

少しも淋しさや不安を感じる事もなく、心の底から安心して出産にのぞむ事が出来ました。

とても幸せで楽しい出産でした♡

言葉には表しきれないほど、感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございました。

皆様と出会えた事、そして2人の息子をこちらで出産出来た事、今回、私とお腹の子を最後までサポートして下さった事...。

全てが、一生忘れる事のない思い出となり、私の宝物です。

(この先、2人の息子の誕生日を迎える度に、育良での思い出を話し続けて行く事と思います♡)

今、色々な事が、どんどん進歩している世の中ですが、

今回の事で、やっぱり人は人から与えてもらうものが一番の力になるのだと感じました。

いつでも、心で向き合って下さり、優しく受けとめ、安心感を与えて下さる皆様のように、

私もこの先、2人の息子と常に心で向き合い、全力で受けとめていける母親になれるよう頑張ります。

この度は本当にありがとうございました。

今回も、またとっても幸せな出産が出来ました☺

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